【海のはじまり】名言集全話まとめ!話題の名シーンもご紹介! | ゆりかごブログ

【海のはじまり】名言集全話まとめ!話題の名シーンもご紹介!

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2024年7月1日より放送された目黒蓮さん主演のドラマ「海のはじまり」。

2022年に社会現象を起こした「silent」チームが制作したことで話題を集めていますが、

脚本家の生方美久さんによる登場人物のセリフが「深い」「考えさせられる」と反響を呼んでいます。

今回は、「海のはじまり」での名言や名シーンを全話ご紹介していきます。

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【海のはじまり】名言集全話まとめ!

”親と子”の繋がりをテーマにした「海のはじまり」。

人は、いつどのように“父”になり、いつどのように“母”になるのか。

今の時代だからこそ伝えたい人と人との間に生まれる愛と、そして家族の物語を丁寧に描いている作品です。

第1話

海のはじまり 第1話
引用:X

海がどこから始まってるか知りたいの?

海がどこから始まってるか知りたいの?ー水季

終わりはあそこ?ー海

水平線ね、あれは終わりじゃない。終わりに見えるだけであの先もずーっと海。ー水季

冒頭のシーンです。

まさしくこのドラマのタイトルを表したようなセリフですね。

始まりと終わりを知りたがる海。終わりがないことを教えてもらうと、安心したのか鼻歌を歌いながら歩き出しました。

「いるから大丈夫。行きたい方行きな。」という水季の言葉も、この先の未来を思っての言葉だったのではないでしょうか。

人に合わせられるのすごいことですよ

人に合わせられるのすごいことですよ?ー水季

いや意思がないっていうか自分がないっていうか・・・。ー夏

自分より他人こと考えちゃうだけでしょ。いいことですよ。ー水季

周りに合わせて、興味のないところでも人についていく夏に対して、水季が言った言葉です。

反対に人に合わせるのが苦手でマイペースに暮らす水季は、夏を尊敬すると伝えました。

波風を立てないように、周りに配慮して過ごしている人も多いですが、「決して悪いことではない」「自分より他人を考える優しい考え」であるということを伝えたかったのかもしれません。

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自分で自分の選択肢狭めんな

他のあらゆる可能性から目をそらすな。

自分で自分の選択肢狭めんな。ー水季

夏に5種類の動物から好きな動物を聞いた後、その選択肢にはない答えを言う水季。

「選択肢になかったよね?」という夏に対して伝えた言葉です。

脚本家の生方美久さんは、1話に限らず「選ぶ」「選択」「選択肢」というワードに注目してほしいと語っています。

「海のはじまり」というタイトルの意味合いを1話のファーストシーンとラストシーンですでに描き始めているので、考えながら感じ取りながら観ていただけるとうれしいです。

1話に限らず、「選ぶ」「選択」「選択肢」といったワードには注目していただきたいです。

GINGER

夏のように周りに合わせて、流されて生きていると思っていても、そうなるよう選んでいるのも自分なんですね。

人生は選択肢の連続です。私たちは無意識に他の可能性から目を逸らし、そこにある選択肢の中からしか選べなくなってきているのかもしれません。

自分で自分の選択肢を狭めないでほしい」という言葉は、私たち視聴者にも伝えたかった言葉なのではないでしょうか。

夏君はおろすことも産むことも出来ないんだよ

夏君はおろすことも産むことも出来ないんだよ。私が決めていいでしょ?ー水季

妊娠していることが分かり、中絶することを選んで決めた水季。

他の選択肢はないのか問いかける夏に対して言った言葉です。

男性は女性にこう言われてしまったら、何も言えなくなってしまうセリフです。

この言葉には、「ぐっさり来るけど正論だ・・」「何も言えない」と言葉の深さに反応する人が多くいたようです。

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妊娠も出産もしないで父親になれちゃうんだから

男の人は隠されたら知りようがないですものね。

妊娠も出産もしないで父親になれちゃうんだから。ー朱音

夏が海の父親であることを告げた水季の母・朱音。

戸惑いを隠せない夏に冷たく言い放った言葉です。

水季の決断により、何も知らずに7年間生きてきた夏に対して、母である朱音は色々と思うところがあったのでしょう。

夏君はおろすことも産むことも出来ないんだよ」と言った水季とリンクして、やはりどこか親子似ている部分を感じます。

「この7年の水季のこと想像はしてください」と感情を抑えながら放つ大竹しのぶさんの演技が圧巻でした。

夏君のパパはいつ始まるの?

死んだらどうなるかは分かんないけど・・・。

水季お母さんじゃなくなるわけじゃないから、終わったんじゃないよ。ー夏

夏君は?夏君は海のパパでしょ?

夏君のパパはいつ始まるの?ー海

第1話のラストシーンです。

冒頭の「海がどこから始まってるか知りたいの?」とリンクするセリフですね。

子供の純粋な疑問ですが、当の夏にとっては頭をガーンと叩かれたような言葉でしょう。

終わりと始まりを気にして考えたことがなかっただけに、命の終わりや始まりも含め、色々な視点を持つ大切さを教えられた気がします。

「海のはじまり」の第1話の視聴率やあらすじ・感想・ネタバレまとめはこちらの記事で詳しくご紹介しています↓

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第2話

海のはじまり 第2話 夏 水季
引用:X

それは受けときなよ?何かあってからじゃ遅いよ

あの産婦人科の診察。あれが怖くてがん検診のお知らせとかもポイってしてます。ー三谷彩子

それは受けときなよ?何かあってからじゃ遅いよ。ー弥生

会社の後輩・三谷彩子と弥生のトイレでの会話です。

女性は子宮頸がん・乳がんなどのがん検診があります。一見「海のはじまり」に関係のない会話に見えるかもしれませんが、脚本家の生方美久さんは、

”がん検診”に行ってほしい」ということをこのドラマを通して伝えたいと語っているのです。

明確に伝えたいことはふたつだけです。ひとつは、がん検診に行ってほしいということ。すべての人が受診できる・受診しやすい環境が整ってほしいです。

GINGER

まだ水季の死因は明らかになっていませんが、おそらく”がん”で亡くなったのではないかと思われます。

助産師の資格を持っている生方美久さんならではの、思いがこもっている作品なのでしょうね。

考えすぎちゃって言葉になるのが人より遅いだけだもんね。

言葉にするのが苦手な子だから。でもあれなの。何も考えてないんじゃないの。ー月岡ゆき子

考えすぎちゃって言葉になるのが人より遅いだけだもんね。ー月岡和也

夏の両親の会話です。

夏は母親の子供、弟・大和は父親の子供で異母兄弟です。夏の家庭も一般的な家庭とは少し変わった構成なんですね。

母親も父親も夏の曖昧な返事の理由をしっかり分かっているようです。

夏の話し始めがゆっくりなのは、考えすぎて言葉にするのに時間がかかってしまうからですね。

反対に弟の大和は、考えるより先に言葉が出るタイプのようです。

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この人までいなくなったら終わりみたいな。

父さんと2人暮らしだった時どうだった?ー夏

兄ちゃんがお母さんと2人だった時と同じじゃない?
この人までいなくなったら終わりみたいな。ー大和

異母兄弟である大和と夏の会話です。

お互い片親で、親同士が再婚して1つの家族になりました。

どのような経緯があって片親になったのかもまだ明らかになっていませんが、死別・価値観の違い・異性関係での離婚など、事情はそれぞれあります。

しかし、子供にとっては大和の言う通り「この人までいなくなったらどうしよう」と不安な気持ちが絶対あると思います。

大和の言葉で当時のことを思い出したのか、今の海の状況は「両親どちらもいないのだ」と改めて気づかされたようでした。

生きててくれたんだなって。

この先あの子のことをどうするかはまだ分かんないけど、でも、正直ほっとした。
生きててくれたんだなって。

自分が殺したんだって思ってたから。ー夏

海に会う前に、弥生に本当のことを説明しておきたかった夏。

水季が妊娠していたことを知っていたことも、人工中絶に同意したことも全て伝えた上で、もっと話し合わずに「おろす選択」をしたことを後悔していたことも正直に話しました。

弥生は「その頃20歳とかでしょ?珍しい選択じゃない」とフォローしているようにも見えましたが、実は弥生にも同じく人工中絶をした経験があったことが作中で分かりました。

夏に向けた言葉は、自分に言い聞かせていた言葉だったようですね。

海が生きていてくれて後悔の念から救われつつある夏と、罪悪感を抱えたまま夏にもその過去を話せずにいる弥生。

対照的で切なく、弥生が赤ちゃんのお墓に手を合わせ、供養しているシーンは胸が締め付けられるものがありました。

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誰の子でもそうするわけじゃないから。

もし月岡君が海ちゃんのお父さんやるってなったら、私がお母さんやれたりするのかなって。

決めるのは海ちゃんだけど、それも選択肢の中に入れてもらえたらなって。

違うからね、誰の子でもそうするわけじゃないから。ー弥生

海の母親になることを決意したことを、電話で夏に伝えた弥生。

弥生が人工中絶をしたのは8年前で、もし生まれていたら海と同じくらいの子供がいたことになります。

再度赤ちゃんに手を合わせに行った弥生は、どのような心境で決意したのかは明らかになっていませんが、海の事を人事だと思えなかったのかもしれません。

「夏と海だから」母親になる決意をした弥生は強い女性だと感じますが、これから周囲の理解を得るのに苦労や葛藤が訪れる展開になりそうです。

正解を教えるより自分の意思で選ぶことを大事にさせてあげてって。

水季からね、海にこれだけは絶対って言われたことがあるの。

海に選ばせてあげてって。

正解を教えるより自分の意思で選ぶことを大事にさせてあげてって。

手を引っ張ったり横に張り付いたりしないで、後ろから見守ってあげて欲しいって。ー朱音

海に会いに行った夏に、朱音が言った言葉です。

選ぶ・選択・選択肢」は、脚本家の生方美久さんがこの作品で大事にしているキーワードの1つです。

大人が子供のためだと思ってつい先に正解を教えてしまいがちですが、「子供が考えて選ぶ行動」は子供の考える力・自立心を確立する上で、実はとても大切なことなのだそうです。

大人が先に答えを教えてしまうと、子供は考えることを止めてしまいます。

子供の前や隣にいるのではなく、後ろから見守る姿勢が大切であることを伝えたいのかもしれません。

第1話の冒頭シーンでも、水季は海の後ろを歩きながら見守っていましたね。

「海のはじまり」の第2話の感想・今後の展開予想・視聴率についてもご紹介しています↓

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第3話

親って子供の何を持ってて何を知らないといけないのか。

練習っていうのは嫌だけど・・・。でも練習してください。

親って子供の何を持ってて何を知らないといけないのか。ー朱音

海と弥生と夏だけで出かける際に、朱音が夏にかけた言葉です。

朱音は念のためにと、母子手帳や健康保険証・アレルギーの有無などを伝えました。

親であれば出かける際に持参するのが一般的な常識としてありますが、夏はそのような知識を全く知りません。

「何かあった時のために何が必要なのか」「子供の何を知っておかなければいけないのか」・・・。

親としての責任」の重みを感じる一言でした。

誰が親やっても誰と暮らしても。

海ちゃんが望むことなら何でもいいんです。

誰が親やっても誰と暮らしても。ー津野

水季の同僚で、図書館の司書をしている津野が、夏にかけた言葉です。

これまで水季の代わりに保育園の送り迎えをするなどして面倒を見てきた津野にとって、夏の存在はかなり複雑なようです。

しかし、「海が望むなら誰が親をやってもいい」と本心では思っていたんですね。

血のつながりのない津野と、弥生の「自分は外野なんだって自覚しますよね」という会話も切ない気持ちになりました。

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悲しいもんは悲しいって吐き出さないと。

何で元気なふりするの?

水季死んで悲しいでしょ。何してても思い出してきついと思うし。

何で?泣いたりすればいいのに。

水季だって元気でいてほしいって思ってると思うけど、でも・・・。

元気ぶっても意味ないし。水季の代わりはいないだろうし。

水季が死んだってことから気をそらしたってしょうがないし。

悲しいもんは悲しいって吐き出さないと。ー夏

水季がいなくなった後も、家でも学校でも元気なふりをして、悲しい気持ちに蓋をしていた海にかけた夏の言葉です。

「悲しい時は悲しいって言っていい」と言われた海は、ようやく涙を流すことが出来ました。

小さいながらに、周りに気を遣っていたのかもしれないと思うと、健気な海の気持ちに涙が止まりませんでした。

その翌日は、学校でも無理に元気にする姿ではなく、「今はママのこと考える時間」と言って水季が好きだった鳩サブレーの絵を描く海でした。

ママとパパ1人ずつしかいないから、だからいなくならないで。

「パパいつ始まるの?」って聞いてくれたけど、始めてほしいってこと?
パパになってほしいってこと?ー夏

ううん。夏君パパやらなくていいよ。
でも・・・いなくならないで。
ママとパパ1人ずつしかいないから、だからいなくならないで。ー海

水季がいなくなり、大切な人を失ったことで、自分の前から大切な人がいなくなることに不安を抱えている海。

「パパやらなくていいけど、いなくならないで」という言葉は、海ならではの素直な気持ちが溢れていて胸が締めつけられるようでした。

水季の代わりにはなれないけど、一緒にはいれる。

認知するとか育てるとかって、そういうの簡単に決めるのも無責任な気がするし。ー夏

無責任って?ー海

分かんない。よく分かってないってことかも。ー夏

「いなくならないで」は分かる?ー海

それは分かる。分かるし・・・そうしたい。
水季の代わりにはなれないけど、一緒にはいれる。ー夏

じゃあ、いて。ー海

海の言葉を聞いた後の、2人の会話です。

「父親になる」ということを簡単に決めていいのか悩んでいる夏に対して、シンプルに「いなくならないでほしい」と言う海。

ただ一緒にいてくれたら、海はそれでいいのかもしれません。

大人からすると、戸籍の関係など色々な責任が伴う問題ではありますが、子供にとっては本当にただ「一緒にいてくれること」だけが願いなのですね。

「一緒にいる」ことを約束した夏ですが、今後「父親になるのか」どのような決断を下すのかが気になりますね。

「海のはじまり」の第3話の感想・今後の展開予想・視聴率についてもご紹介しています↓

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第4話

海のはじまり
引用:X

親不孝かどうか決めるのは親だよ

親不孝かどうか決めるのは親だよ。
子供が勝手に決めないでくれる?ー翔平

母・朱音と喧嘩し、「こんな親不孝者が生まれてきたら怖い」と言った水季にかけた父・翔平の言葉です。

諭すようにかける言葉はとても優しいものでした。

子供がどんなに自分の事を親不孝者だと思っていても、親からしたらそうでないこともあるのかもしれませんね。

じゃあもうお母さんだよ。

いるんでしょ?
じゃあもうお母さんだよ。

そう簡単に始めたりやめられたりするもんじゃないよ。ー翔平

「母親になれるかな」と不安を抱えている水季に対してかけた翔平の言葉です。

お腹の中に赤ちゃんがいる時点で、もう「お母さん」なんですね。

「産む」と決断したら、女性はお腹の中で赤ちゃんが元気に育つよう、守っていく必要があります。

それは、産んだ後も同じです。簡単に始めたり辞めたりすることが出来ない、尊いことだと翔平の言葉で重みを感じますね。

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人にかわいそうって言うのやめなさい。

人にかわいそうって言うのやめなさい。

知らないかもしれないけど、お母さん幸せなの。

水季産めて生意気に育って、わがまま言われて、幸せなの。ー朱音

水季が朱音と喧嘩した時に「お母さんかわいそう。頑張って出来た子がこんなで。」と言いました。

それまで黙って聞いていた朱音ですが、「かわいそう」と言われたことに対して強く反応したのです。

翔平も同じような事を言っていましたが、かわいそうかどうか思うのは本人なんですね。

自分は幸せなのに、他人に「かわいそう」と言われると悲しい気持ちになります。

誹謗中傷が多い今の時代だからこそ、「決めるのは自分自身だ」ということを、このドラマでは伝えたいのかもしれません。

誰も悪くないのに、みんな好きなのに、夏君と一緒にいちゃダメなの?

誰も悪くないのに、みんな好きなのに、夏君と一緒にいちゃダメなの?ー海

夏に過去に人工中絶をしたことがあることを告白した弥生。

その時の自分の選択に罪悪感を持って生きてきた弥生は、自分の事がずっと許せませんでした。

海の母親になることで罪悪感を拭いたかった弥生は、それも海と水季に失礼だったと自分を責めます。

その後、夏から海と一緒に遊ばないかと連絡が来ても返事を返していませんでしたが、そんな弥生に海から直接電話がきました。

夏にも弥生にも、お互いを好きか確認した海は、「好き同士で誰も悪くないのになんで一緒にいれないの?」と素直な疑問をぶつけます。

大人になると、どうしても理由を作ってしまいがちですが、子供にとって理由はいらないことだったりしますよね。

シンプルでも的を得ている海の言葉が、大人にはっとさせるものがあったのではないでしょうか。

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でも一緒に迷えるのは助かる。さみしくない。

その決めきれない感じ?迷っちゃう感じたまにイラっとするんだけど・・・。

でも一緒に迷えるのは助かる。さみしくない。ー弥生

これまで、本当は大事な人に相談して、共有したいタイプだった弥生。

しかし、その時の大切な人がみんな自分の考えを置いていく人たちばかりで、ずっとさみしかったと夏に告げます。

夏は決めきれずに迷ってしまう部分がありますが、相手の意見を待って一緒に考えるタイプなので、弥生にとってはとても安心する存在なのでしょうね。

知らない事って知ろうとするしかないのよ。

知らない事って知ろうとするしかないのよ。ー朱音

夏休みの一週間を、南雲家で過ごすことを提案した朱音。

「生活のイメージが出来ない」と言う夏にかけた朱音の言葉です。

今まで子育てをしたことがない夏にとって、海は何が出来て何が出来ないのか全く知りません。

知ろうとしなければ、ずっと知らないままです。

これは、子育てに限らず全ての事に通ずる言葉ではないでしょうか。

幸せって自分で決めるものだから。

生きてた時幸せだったかもしれないよ。分かんないけどね。

幸せって自分で決めるものだから。ー水季

絵本の中の動物が死んでしまい、「かわいそう」と言う海にかけた水季の言葉です。

これは、海を生む前に朱音から言われた言葉とリンクしますね。

他人からは「かわいそう」だと思われても、本人は幸せかもしれない。

「人の幸せは他人が決めることではない」ということを、もう一度教えてくれる言葉でした。

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第5話

海のはじまり 第5話
引用:X

時間とお金がないから?

ママは髪可愛くしなくていいの?

時間とお金がないから?-海

海の髪の毛を結んでいる水季に問いかけた海の言葉です。

子育てや仕事に追われていると、どうしても母親は自分にかけるお金と時間を削ってしまいがちです。

特に片親であれば、なおさらでしょう。海は小さいながらに「どうしてママは髪を可愛くしないのか」気にかけていたんですね。

ママにも可愛くいてほしいのかもしれません。

嫌いでいいよ。親だって人だし。

嫌いでいいよ。親だって人だし。ー夏

両親のことが嫌いで、何かと理由をつけて親に会わせないことを謝る弥生にかけた夏の言葉です。

弥生の母親は、髪を結ぶのも作業的で、父親に甘えると怒るため、父親も手を貸してくれなかったようです。

そういう両親の下で育った弥生は、嫌でも一人で出来ることが増えていってしまいました。

そんな両親を「嫌いなんだよね」と話す弥生はどこか寂しそうな表情を見せます。本当はもっと甘えたくて、温かい家庭を望んでいたのでしょう。

そんな弥生に夏から「嫌いでいい」と言ってもらうことで、「無理に好きになろうとしなくていい」と言ってもらえたかのように安心したようでした。

嫌いなものは嫌いでいいんですよね。

嫌なものは嫌って言っていいの。

嫌なものは嫌って言っていいの。ー朱音

「水季と似ていないところが1つだけある」とし、嫌なものは嫌って言う子だったと海に伝える朱音。

周りに気を遣う海に、「もっと言っていいの」と諭すと、「・・・転校やだ。」とようやく本音を打ち明けることが出来ました。

このセリフは先述した夏の「嫌いでいいよ」というセリフとも似ていますね。

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産むのもおろすのもその子なんだから。あんたの意思なんてどうでもいいの。

中絶が悪いって言ってんじゃないの。

産むのもおろすのもその子なんだから。あんたの意思なんてどうでもいいの。

でも産むって言われたら?どうしてた?

心配かけると思ってたんじゃないでしょ?隠せると思ったのよ。ーゆき子

夏と水季の子供について話を聞いた後の母・ゆき子の言葉です。

何も夏から聞いていなかったことで、「心配かけると思ったのではなく、隠せると思った」と息子の心の内を見抜き、正論をぶつけたゆき子の言葉に、世間の女性からも共感の声が相次いでいました。

女性は男性と違って手術をすれば身も心も傷つきますが、男性はただ同意書にサインをしてお金を出すだけ。

女性にも男性にも、妊娠・中絶に対するリスクや意識の問題を投げかける内容でした。

母親一人で寂しい思いさせないなんて無理よ。

早いとこ諦めつけて人の手借りることにしたの。

母親一人で寂しい思いさせないなんて無理よ。ーゆき子

ゆき子が人生で一番大変だった時期が、離婚して再婚するまでの間だったことを明かし、お金や時間がなくて気持ちまで擦り減っていたことを夏に告白しました。

しかし、当時はゆき子の友達が来てくれるなどして、そこまでさみしい思いをせずにすんでいたことを振り返る夏にかけた言葉です。

水季がどこまで人の手を借りて助けられていたのか、知ろうとした方がいい」という言葉も印象的でしたね。

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血でも法律でも繋がってないですからね。

血でも法律でも繋がってないですからね。

弱いもんですよ。そばにいただけの他人なんて。-津野

津野に会いに来た海。

津野を遊びに誘った海に、「(夏や弥生、祖母など)海ちゃんを助けてくれる人がたくさんいるから、俺はいらないよ」と言う津野に対し、

「(海を助けてくれる人は)ママがいた時は津野君だけだったのに?」

という海の言葉を、図書館の同僚と話していた時の津野のセリフです。

小さい頃から面倒を見てきた海ですが、血も戸籍も繋がっていない他人は所詮外野なんだ、と思い知らされているようです。

海にとってはそんなこと関係なく、一緒にいたいうちの1人なのですが、大人の関係上、津野は遠慮せざるをえない立場でとても切ない立ち位置です。

今いるんだから一緒に寝た方がいいよね。

今いるんだから一緒に寝た方がいいよね。ー水季

子宮頸がんで亡くなった水季。

水季の死期が近づいているのか、水季がいなくなった後でも眠れるように、朱音と眠る練習をしていた海は、水季と寝たくて部屋に来ます。

「ママいなくなっちゃうんだってば」という水季に対し、「今いるもん」という海にかけた水季の言葉です。

今ある時間を大切にー。そんな気持ちが伝わってくる言葉で胸が締め付けられる思いでした。

第6話

海のはじまり 第6話
引用:X

自分が自分がいかに自由であるかを実感するんだよね。

最近何かとこう・・・。自分が自分がいかに自由であるかを実感するんだよね。ー弥生

前回の回で美容院に行き、カラーやトリートメントをしてもらった弥生。

会社の同僚がそれに気づいたところ、弥生は「美容院ってぜいたく品だよね」と話し、この言葉に繋がります。

子育てをしている世代の人と、独身で時間に余裕がある自分を比べてしまっているようです。

これは弥生だけでなく、どちらも”ないものねだり”で考えてしまう永遠の話題ではないでしょうか。

家庭を持っている人は、自由に動けてキャリアも詰める独身女性を羨むし、独身の方は子供がいる幸せな家庭を羨む・・・。

これは何が幸せという答えは自分にしか分かり得ないことかもしれません。

嫌です。知りたいです。掘り返します。

嫌です。知りたいです。掘り返します。ー夏

図書館で津野に生前の水季について話を聞いていた夏。

津野に「今更南雲さんに向き合うのは綺麗事。もう掘り返さないでください。」と言われた時の夏の言葉です。

これまであまり意思表示をしてこなかった夏が、きっぱりと「嫌です。」と言った瞬間ですね。

自分の知らなかった水季の7年間と向き合うと決めた夏の強い意志を感じました。

水季を一番近くで見ていた津野の思いも分かる切ないやりとりでしたね。

すみません。想像で物を言って。すみません。偏見で話しちゃって。

すみません。想像で物を言って。ー朱音

すみません。偏見で話しちゃって。ーゆき子

南雲家に挨拶に来たゆき子。

水季のことを聞いていなかったゆき子に、朱音は「男の子なんてそんなものですよ。」と話し、

ゆき子は「女の子だから恋愛の相談とかされていたのでは」と言い、お互いに「男の子(女の子)を育てたことがないのにすみません」と上の言葉で謝ります。

「想像」や「偏見」で話をしてしまうのは、誰しもが経験があるのではないでしょうか。

それが誰かを傷つけてしまう場合もあるかもしれません。

朱音とゆき子の一見何気ない会話ですが、「想像や偏見で物を語るな」という世間へのメッセージがあったように思います。

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病院怖いって言ってたけど、ちゃんと検診行きなね。元気でいて。

病院怖いって言ってたけど、ちゃんと検診行きなね。

元気でいて。ー弥生

会社の同僚・彩子の27歳の誕生日をお祝いしていた時の弥生の言葉です。

子宮頸がんで命を落とした水季の存在を知ったからこそ、検診に行くことの大切さを学んだ弥生。

このドラマの脚本家である生方美久さんも、「検診に行くことの大切さ」をテーマにされています。

元気でいることがどれだけ幸せな事か、その時には分からないものです。

早期発見に繋がれば、助かる命もたくさんあることを、ドラマを通して伝えたいのでしょう。

ぜひ私たちも自身の体と向き合って、大切にしていきましょう。

人に合わせられるのって凄いことよ。

子育てに向いているのかもね。いいことよ。

人に合わせられるのって凄いことよ。ー朱音

パジャマのボタンを掛け違えた海に対して、待ってあげている夏。

朱音が「イライラしないのね」と言うと、「昔から人に合わせてしまう。自由すぎるのも苦手で、決められたことをやる方が楽に感じる」と話す夏に対して言った朱音の言葉です。

これは、第1話で夏に水季が言っていた言葉でもあります。さすが親子ですよね。

「人に合わせるのはすごいこと」だと思えると、同じ様に自分も人に合わせて生きていると感じている人にとっては認められた言葉のようで、気持ちが少し軽くなるのではないでしょうか。

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産まなかったのが間違いとは思ってないの。正解とも言えないけど。

産まなかったのが間違いとは思ってないの。正解とも言えないけど。ー弥生

産むという決断を自分1人でして、実際に1人で育てた水季をすごいと言う弥生。

完璧主義な自分の性格を理解しているからこそ、抱え込んで自滅していく未来が想像できた弥生は、産む決断に至らなかったんですね。

どちらが間違いで正解なのかは、そうなってみないと分からないことです。

だからこそ人は決断に迷い、苦しむものなのかもしれませんね。

どちらを選択しても、それはあなたの幸せのためです。あなたの幸せを願います。

他人に優しくなり過ぎず、物わかりの良い人間を演じず、ちょっとずるをしてでも自分で決めてください。

どちらを選択しても、それはあなたの幸せのためです。あなたの幸せを願います。ー弥生

水季が産婦人科の「ご意見ノート」で読んだ文章です。

なんと、この文章を書いていたのは、人工中絶を選んだ弥生でした。

人に影響されずに生きてきた水季が、初めて影響を受けた言葉だったようです。

自分の幸せのために自分で決め」。

何か迷うことがあったら、自分の幸せのために決断することが大切であることを伝えてくれています。

もし自分のために自分で決められたのなら、人のせいにしなくなるし、罪悪感も生まれないのかもしれません。

人生は選択の連続です。ぜひ周りのことを気にし過ぎず、自分にとって幸せだと思う方を選んで生きたいですね。

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第7話

大人はたぶん、恋愛が下手なだけ。

大人はたぶん、恋愛が下手なだけ。ー弥生

「ママと夏君、なんで別れちゃったの?」「津野君ともずっと一緒にいるのに付き合ってない」と海に問いかけられた時に返した弥生の言葉です。

子供にとっては、「好き同士なら一緒にいればいいのに」とシンプルに思ってしまうものですが、大人になると色々と事情が分かるようになり、子供の頃のように単純な関係が築けなくなるものです。

遠慮したり、気を使ったり、相手を思う気持ちから伝えたいことが伝えられずに我慢をして、水季のように「好きなのに」自ら別れを切り出す人も多いようです。

弥生の言う通り、大人は子供より恋愛が下手なのかもしれません。

いや無理しなきゃ子供も私も死んじゃうって。

いや無理しなきゃ子供も私も死んじゃうって。ー水季

津野に「(子育て)一人で大変でしょ?無理しないでね」と言われた時に返した水季の言葉です。

当時一人で産むことを決断した水季にとって、親に頼りたくないという思いがあったことから、何もかも一人で頑張ってきた水季。

そろそろ限界を迎えていた水季にとって、津野の言葉が止めになったようですね。

世の中には片親の方がたくさんいらっしゃいますが、表に出さないだけで、みんな子供も自分も守るのにきっと必死で生きているのだと思います。

「無理しないでね」という言葉をつい使ってしまいがちですが、「みんな無理してるんだ」ということを理解して慎重に使っていきたい言葉ですね。

いつ死ぬかは選べないんですね。

いつ死ぬかは選べないんですね。

生まれるのも死ぬのも選べない。ー水季

病室で津野に話した水季の言葉です。

「人が選べないことは、生まれてくることだけだと思っていた」と語る水季。

自身が末期のがんだったことが分かり、「いつ死ぬかも選べない」という事も悟ったようです。

その上で、「”自殺”を選択する人の気持ちが少しだけ分かった」とも話しています。

自分の寿命が分かる人なんて、確かにいません。事故や病気、災害でいつ命を落とすかなんて、誰にも分からないし選べないことです。

だからこそ、何でもない毎日に感謝し、一日一日を大切に生きていきたいものですね。

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これからも助けてください。

これからも助けてください。ー水季

シングルマザーである水季は、保育園の送り迎えなどたくさん津野に助けて支えてもらっていました。

末期のがんと分かり、海の事を一番に考える水季は、津野に対して素直に「これからも助けてください」と懇願します。

一人で抱え込んで、誰にも頼らず一生懸命頑張っている人は、世の中にたくさんいらっしゃると思います。

しかし、水季のように助けてほしい時は「助けて」と声に出していいんですよね。

「他人に迷惑をかけたくない」という優しい遠慮の気持ちがどうしても邪魔をしてしまいますが、苦しい時や辛い時は頼っていい。

声に出して周りに助けを求めていいということを、私たちにも伝えているのではないかと思います。

父性ってあんまり使わないけど、母性って気軽に使いますよね。無償の愛みたいな。

性別関係あります?

何で子供の話になると途端に父親より母親が期待されるんですか?

父性ってあんまり使わないけど、母性って気軽に使いますよね。無償の愛みたいな。

そんな母親ばっかりじゃないのに。ー弥生

津野に「女の人の子供への覚悟すごいですよね」と言われた時に返した弥生の言葉です。

「母性」「無償の愛」という言葉は、昔水季も引っかかった言葉でもありました。

確かに「母性」と聞くと美しくまとめられた言葉に聞こえますが、母親が全員子供のことを愛しているとは限らない、という現実もあります。

「母親は子供を愛して当たり前」という風潮に、世の中の母親は苦しめられているのかもしれません。

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第8話

引用:X

育てられてないけど・・・。親に会ってみたかっただけです

育ててないけど、俺の子です。

だから、育てられてないけど・・・。親に会ってみたかっただけです。ー夏

海を認知したいという思いで、夏が3歳の頃に別れた実の父親に会うことを決意した夏。

何十年ぶりかに会って話をした夏ですが、実の父親である溝江基春(田中哲司)は自分に対してあまりにも無関心でした。

「育ててなくても血がつながっている親であれば、離れていても愛し続けているに違いない。って期待しちゃったの?」と突き放されてしまった夏。

2人の温度差が露わになった悲しい再会でした。

パパってあだ名みたいなもんでさ。みんな違う人なんだよ。

パパってあだ名みたいなもんでさ。みんな違う人なんだよ。ー大和

夏の実の父親が、現在の父親と雰囲気が全く違ったことを感じた海。

「夏君のパパと違った」という海に対して答えた大和の言葉です。

「ママ」も「パパ」も確かにあだ名みたいなものですが、それぞれ違った性格の一人の人間です。

身近な存在でイメージを持っていた海ですが、色々なママやパパがいることを知れた瞬間だったのではないでしょうか。

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1回幻滅したくらいでね、諦めつかないんだよね。

1回幻滅したくらいでね、諦めつかないんだよね。ー弥生

弥生の親の話を聞いていて、「親に期待しない」と決めていましたが、どこかで自分の事を大切に思ってくれているのではないかと期待してしまっていた夏。

「もう会わないの?」と聞かれ、考える夏に対して伝えた弥生の言葉です。

弥生も実家に帰る度に「今日から上手くやれそう」と少しの期待をしてしまうのだそう。

血がつながっていても、親子の関係が上手くいっている家庭ばかりではないのも現実です。

毎日違うから残しとかないともったいない気がして写真でも撮るかなぁって。

生まれてから3つまで毎日違う顔してて。よその子は同じなのに、お前毎日違うの。

目が合うだけで笑うし気づいたら歩いてるし。面白い生き物がいるんだなぁって。

毎日違うから残しとかないともったいない気がして写真でも撮るかなぁって。ー基春

実の父親の趣味が写真だと思い込んでいた夏。

育児には協力的ではなかった基春でしたが、小さい頃の夏の成長が面白く、「何かの形で残しておきたい」という気持ちから写真を撮るようになったそうです。

写真が趣味ではなかったものの、少なからず夏に対して興味を持っていたことが分かった瞬間でした。

その優しい皆さんに支えられてしんどくなったら連絡しろよ。

周りがみんな優しくて悲しい悲しい、つらいつらいってやつばっかなのはしんどいな。

その優しい皆さんに支えられてしんどくなったら連絡しろよ。ー基春

弥生と結婚を考えていた時期に、水季の死と子供がいることを知り、正直めんどくさいことになったと思いながらも、

嫌いで別れたわけじゃないのに1回も会えずに死んでしまった水季のことや、何も知らなかったことを責めてくる人がいることも、夏自身辛いのに周りが優しいからこそ言えない苦しさがあることを、

何十年も会ってなかった実の父親である基春には吐き出すことが出来ました。

夏の苦しい気持ちを悟った基春が初めて夏に共感し、受け止めてくれた時の言葉です。

周りが優しすぎてネガティブな言葉を言えない環境や状況ってありますよね。

しかし、溜め込まずに吐き出す場も時には必要です。「言える相手が出来る」ということは、自分自身にとっても気持ちを解放できる救いの場所が出来たということではないでしょうか。

「面白がるだけなら趣味」「楽しみたいときに楽しむだけなら趣味」

「面白がるだけなら趣味」「楽しみたいときに楽しむだけなら趣味」

「あなたは子供を釣りや競馬と同じだと思ってる」ーゆき子

「面白いと思えたなら、なぜ一緒にいなかったのか」と聞いた夏に対して答えた基春の言葉です。

正確には、ゆき子のこの言葉に納得した基春が離婚を決意した理由でもあります。

「責任もなく、心配もせずにただレンズ越しに見ていて興味しかなかった」と当時の自分を振り返る基春の表情は、やはりどこか父親のような表情でした。

子育ては趣味では到底出来ません。楽しいだけではなく、色々な心配事や責任が付きものです。

ゆき子の言葉は基春に深く突き刺さったのかもしれませんね。

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特別編「恋のおしまい」

恋のおしまい 海のはじまり 津野 水季
引用:X

ご飯のこと考えてる時に考えちゃう人ってあれだなって

ご飯のこと考えてる時に考えちゃう人ってあれだなって。すでに・・・。-水季

津野のことを好きになりかけている水季。

自分で津野を好きにならないように自制をかけていることを明かし、「自制って何?」と聞かれたときの水季の言葉です。

この日水季は津野の分のおにぎりも用意していました。

朝、おにぎりを作っている時に、ふと津野のことを考えてしまったのでしょう。すでに好きになっていることを自覚した、まるで告白のような言葉ですね。

子供のこと忘れていい日もあるよ。

子供のこと忘れていい日もあるよ。ー朱音

海を実家に預けて津野と2人でデートをすることになった水季。

慣れない化粧やペディキュアをしている水季を見て何か察したのでしょう。

水季に優しくかけた朱音の言葉です。

いつも親に頼ることなく育児を頑張ってきていることを知っていたので、朱音としても水季に羽を伸ばす機会を作ってあげたかったのかもしれませんね。

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ご飯のこと考えるときって好きな人直結するから。

ご飯のこと考えるときって好きな人直結するから。ー水季

津野とのデート中、ファミレスでご飯を食べていた時の水季の言葉です。

高いレストランとかでなくて良かったのか聞かれた水季は、「海の事を考えると自分だけ高いものは食べられない」と答えます。

この時は「海=好きな人」というニュアンスで話していましたが、この言葉は津野におにぎりを渡した時にも言った言葉とリンクしますね。

子供いると自分に色がなくなってきます。

子供いると自分に色がなくなってきます。

部屋とか子供の物でどんどんカラフルになっていくのに、通帳とか見ちゃうと人生お先真っ暗みたいな。

頭の中真っ白みたいな。ー水季

大学生ぶりにペディキュアをした水季。津野に「かわいい」と褒められた後に、ふと語った水季の言葉です。

子供が生まれると、衣食住すべてにお金がかかってきます。特に水季はシングルマザーなので、経済的余裕は全くありません。

部屋は子供の物でカラフルになるのに、金銭問題に直面すると視界から色が失われ、自分にかける服や美容代なども削られていくので「子供がいると自分に色がなくなる」と表現したんですね。

子供を持つ親は、この言葉に少なからず共感を覚えたのではないでしょうか。

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よく言う女の恋は上書き保存ってやつ、あれ大嘘ですよ。

よく言う女の恋は上書き保存ってやつ、あれ大嘘ですよ。

別ファイルだし海と共有してるし。ー水季

夏のことも大切な存在で、忘れることが出来ない水季。そんな自分が津野の事を好きになってしまったー。

世間では「女性の恋はどんどん上書き保存されて、元カレとの思い出は消去されていく」と言われていますが、水季にとっては違ったようです。

前の恋人を、新しい恋人で上書きして塗りつぶすことなんて出来ない。どちらも大切で、全くの別物であることを、「別ファイル」「共有」という言葉で表現しているんですね。

この子じゃなくて、この人の子供が欲しいなぁって思うようになっちゃうの怖いんですよ

2人きりになりたいなぁ。子供邪魔だなぁ。

この子じゃなくて、この人の子供が欲しいなぁって思うようになっちゃうの怖いんですよ。-水季

津野が海と水季を受け入れ、3人で一緒にいようと提案するも、もし一緒になった時に、

これから水季が夏との子供である海をいつか邪魔者扱いしてしまう日がくるのではないかという不安があるんですね。

「海がずっと一番」って決めて産んだから、海の事を忘れないように半分は無意識だけど、半分はわざと海の話をしていたのだと語ります。

海を大切に思っているからこそ、自分の気持ちを制御しようと必死なんですね。

母親としての水季と、女性としての水季の葛藤が感じられて胸が締め付けられる言葉でした。

もう、おしまいです。もうそういう恋愛?とかの楽しいことはもういい。

この人でさえ私やめといたんですよ?こんな相手にもお父さんにもいい人。

もう、おしまいです。もうそういう恋愛?とかの楽しいことはもういい。

じゅうぶん楽しかったし。余っちゃうくらいじゅうぶん。

余った分だけで余生生きれます。ー水季

色々な葛藤があり、自ら恋愛することをおしまいにした水季の言葉です。

夏との恋愛も、津野との恋愛もじゅうぶん楽しかったと語る水季。

海と歩む人生を決めた母親の表情は、どこか儚く、凛としていました。

両想いなのに、一緒にいることを選択しなかった水季は本当に意志の強い女性だと感じる瞬間でした。

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第9話

海のはじまり 第9話
引用:X

海と夏君の幸せと同じくらいあなたの幸せを願っています。

誰も傷つけない選択なんてきっとありません。

だからといって、自分が犠牲になるのが正解とも限りません。

他人に優しくなり過ぎず、物わかりの良い人間を演じず、ちょっとずるをしてでも自分で決めて下さい。

どちらを選択してもそれはあなたの幸せのためです。

海と夏君の幸せと同じくらいあなたの幸せを願っています。ー水季

水季が生前、夏の恋人に宛てた手紙の内容です。

この言葉は、水季が産婦人科で中絶することを止める決断をした言葉であり、それは同じ産婦人科で中絶をした弥生がノートに記した言葉でした。(第6話)

巡り巡って、弥生は自分自身の言葉を水季から受け取る形になったんですね。

今会える人には書きません。

今会える人には書きません。

残すものがないと、できるだけ直接伝えようって思えるし、限界ぎりぎりまで生きられるような気がするから。-水季

夏の恋人に対しては手紙を書いた水季。

病室で津野が両親や海、自分宛てには手紙を書かないのか聞いた時の水季の言葉です。

今会えない夏と夏の恋人には手紙を書きました。

今会える人には、「直接言葉で思いを伝えたい」という気持ちが強いようです。

水季のように自分の死を覚悟していないと、なかなかこのような行動には移せません。

いつ自分の命が終わるかなんて誰にも分からないからこそ、伝えたいことは直接伝えていきたいものですね。

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やっぱり私は月岡君と2人でいたかった。

2人のことは好きだけど、2人といると自分が嫌いになる。

3人でいたい、3人でいたいって言ってくれてうれしいんだけど、うれしいのに、

やっぱり私は月岡君と2人でいたかった。-弥生

水季からの手紙を読んで、自分の気持ちに決断した弥生の言葉です。

初めはなりたかった母親になれた気がして嬉しかった弥生ですが、3人でいるとどこかで水季を感じずにはいられない自分がいて、少しずつ3人でいることが辛くなってきた弥生。

「海の母親にはならないこと、夏とは別れたい」ということをはっきりと言葉にしました。

どっちにするか考えて、自分を選んだ。

3人が無理なら・・・どちらかを選ばなきゃいけないなら、海ちゃんを選ぶ。ー夏

うん。良かった。私も。
好きな人と離れても自分が納得できる人生と、辛い気持ちのまま2人のために生きる人生。

どっちにするか考えて、自分を選んだ。2人のこと選ばなかった。だから同じ。-弥生

弥生の決断を聞いて、苦しみながらも海を選んだ夏。

好きな人と離れても自分が納得できる人生を選んだ弥生。

物わかりの良い人間を演じず、少しずるをしてでも決めた弥生の決断です。自分の幸せだと思う選択をしたんですね。

好き同士なのに、別れを決断した弥生とそれを受け入れ難い夏の心情が表れ、胸が切なくなるシーンでした。

あんなに嫉妬してたのに、水季さんのこと好きになっちゃった。

水季さんの手紙読んで別れようって決めたの。

幸せになれる方を自分で選んでねって。

あんなに嫉妬してたのに、水季さんのこと好きになっちゃった。

だから海ちゃんのことも好きなままでいれる。読んでよかった。-弥生

最終駅のホームで夏に伝えた言葉です。

水季の手紙を読んで、別れを決断したこと、水季を好きになったこと。どれも弥生の本音で、嘘偽りはありません。

水季を好きになれたことで、海のことも好きなままでいられる。

自分の人生を選んだ弥生ですが、別れた後にそれぞれに涙する姿が切なく、胸を締め付けられるシーンでした。

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第10話

海のはじまり 第10話
引用:X

親がストレスでボロボロになったら子供に二次災害だよ?

親がストレスでボロボロになったら子供に二次災害だよ?

自覚とか責任とか、そんなんで子供育たないよ。ー藤井

夏が会社の先輩・藤井に仕事の今後について相談した時の言葉です。

海を転校させたくない夏は、自分が転職をする決心をしていました。

しかし、藤井は子育てがどんなに大変かを伝えた上で、「慣れない仕事しながら慣れない2人暮らしするのか?」と問います。

子育てを経験しているからこその藤井の言葉に、決心が揺れる夏でした。

まだ海が変えなきゃ駄目なの?

ママいなくなって海いろんなこと変わったのに?

まだ海が変えなきゃ駄目なの?何で?-海

夏に転校したくないことを伝えた海。藤井の言葉をきっかけに転校を提案した夏に対して言った海の言葉です。

小さいながらに、自分の周囲を取り巻く環境がガラリと変わり、たくさん我慢をして自分を納得させてきた海でしたが、学校までも変わらないといけないのか、と素直な気持ちが出た瞬間です。

この海の言葉に「・・・大人の都合でしかないよね」と自分に言い聞かせた夏です。

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子供が全部大人の都合に合わせて変えなきゃいけないのは違うんじゃないかって。

子供が全部大人の都合に合わせて変えなきゃいけないのは違うんじゃないかって。ー夏

「まだ海が変わらなきゃ駄目なの?」という海の気持ちを聞き、夏自身が体験した幼少期の思いを母・ゆき子に話した時の夏の言葉です。

夏は小学4年生の時に両親の離婚・再婚で転校が決まり、名字も変わらないといけなくなりました。

友達に転校の理由を聞かれても答えにくかったことや、前と名字が違う事でクラスメイトに嫌なことを言われた過去があったので、海の気持ちが痛いほど分かったのかもしれません。

この先夏と名字が違う事で、海が嫌な思いをしないよう、海がどうしたいか祖父母にもしっかり確認しておくよう伝えたゆき子でした。

子供のことで困るのが生きがいなんだから、あの人たち。

親だから困らせていいんだよ。

子供のことで困るのが生きがいなんだから、あの人たち。

あと、絶対に嫌いにならないよ。大丈夫。ー津野

「転校が嫌だけど、夏の言うとおりにした方が良いのか」「夏を困らせないか」と嫌われるのを気にする海に対して答えた津野の言葉です。

小さいながらに気を遣っている海を見て、「困らせまくっていいんだよ」と優しく後押ししてくれました。

子育てをしていると、子供のことでつい困ってしまう事はたくさんありますが、嫌いになることはありません。

ほとんどの方が我が子のために悪戦苦闘しながら、自分自身も成長していくのではないでしょうか。

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パパとかママじゃない大人にもちゃんと味方っているの。

パパとかママじゃない大人にもちゃんと味方っているの。

親にすがらなくても生きていけるし、もちろんすがってもいい。-弥生

夏と別れたことを海に告げた弥生。

「もう会えないの?」と海に聞かれた時の弥生の言葉です。

「両親ではなくても、自分の味方をしてくれる大人は周りにいるから、頼っていい」と伝えたかったのでしょう。

弥生はその後「友達ってどちらかが嫌になったら縁切ったっていいの。仲良くしたいときだけ仲良くしていいし、頼っていい。だから、友達になってくれる?」と海に伝えました。

海のママにはなれないけど、海の味方でいることを伝えました。

ちゃんと大丈夫なところに流れ着くよ。

大丈夫だよ。誰も悪くないんだから。

ちゃんと大丈夫なところに流れ着くよ。ー弥生

海と2人暮らしを決心した夏でしたが、南雲家から海を奪ってしまうようで、気持ちが揺らいでいる夏に対してかけた弥生の言葉です。

「誰かを傷つけない選択肢はない」「でも自分が犠牲になることはない」と、ここでも水季が綴った言葉を今度は夏にも伝えました。

弥生の言う通り、この物語に登場する人物は誰も悪くありません。

「ちゃんと大丈夫なところに流れ着く」という言葉に根拠はないものの、とても心強い言葉ですよね。

さんずい。ママとちょっとお揃いなんだって。

名前がママと一緒だから大丈夫。

さんずい。ママとちょっとお揃いなんだって。

名字は家族でお揃いが出来るんだって。だから海、夏君と一緒のが良い。ー海

夏に「南雲」と「月岡」どちらの名字にしたいか聞かれた海。

あっさりと「月岡」を選んだ理由には、名前に水季とお揃いのものが入っているからでした。

名前を聞かれたら必ず「さんずい!」と第1話から伝えていた海の伏線が回収されましたね。

ママとパパ、2人のお揃いになりたい海は、家族でお揃いにできる夏と一緒の名字を選んだんですね。

水季の「季」は季節で、「夏」も季節なので、ここでも少しお揃いであることが分かり、嬉しそうな海の笑顔に癒される瞬間でした。

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第10話

海のはじまり 第10話
引用:X

2人分寂しくなっちゃったの。

海ちゃんがいなくなって水季がいないことまで思い出しちゃった。

2人分寂しくなっちゃったの。-朱音

海が夏のところで2人暮らしを始めた翌日、ついいつも通り海の名前を呼んだり、夫婦2人では飲み切らない牛乳を見て、海がいないことを実感する朱音。

ふと子供の頃に水季が落書きした鍋を見て、水季も海もいなくなった寂しさから涙を流す朱音に、忘れ物の絵本を取りに来た海が「海がいなくてさみしかった?」と聞かれた時の言葉です。

親子3世代で会話した思い出が、今でも鮮明に覚えているのでしょう。娘の娘なので、大事に大切にしていた分、いないことに寂しさを感じてしまったんですね。

ママはいない人なの?

ママはいない人なの?ー海

新しい学校で、クラスメイトに「海ちゃんママいないの?」と聞かれ、その時は「ママいたよ」と答えた海。

その夜夏に「前までママいたのに、ママを感じなくなっちゃった」と伝えます。

水季が死んでしまったことは理解出来ているけど、これまで水季と一緒に過ごした空間にいたので、環境がガラリと変わり、小さいながらに戸惑いを感じているのかもしれません。

「ママはいないけど、パパがいるから2人で頑張ろう」という夏にも少し不安の表情を見せる海でした。

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一緒にいた場所に行きたがるんだよね。いないのは分かってても。

一緒にいた場所に行きたがるんだよね。いないのは分かってても。ー和哉

海が1人で水季のいた図書館に行ったことで、月岡家でも一時騒然となりましたが、母親を亡くした大和や父が離婚した夏にもそういうことがあったと語る和哉とゆき子。

「”いた”って実感したいのかな」と言うゆき子に、大和もハッとしていました。

海も常に水季を感じていたくて、水季が働いていた図書館に向かったんですね。

ママのこと忘れた方がいいの?もういないから?

津野君、ママがいたの分かるよね?夏君分からないみたい。

「水季はもういないから2人で頑張ろう」って。「水季の話しなくていいよ」って。

ママのこと忘れた方がいいの?もういないから?-海

津野に対して語りかけた海の言葉です。

水季の話をすると「もういない」という夏に対して、「ママがいた事実」を否定されているような感覚になったのでしょうか。

夏は水季と別れて7年間会っていなかったこともあり、「確かに水季がいた」という海との感覚がズレてしまっているのかもしれません。

「ママがいた事実」を忘れた方が良いのか尋ねる海の表情は、とても悲しそうで胸が切なくなりました。

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「いた」とか「いなくなった」って話してるんです。

海ちゃん、「いる」「いない」の話してないですよ。分かります?

「いる」とか「いない」の話してるの月岡さんだけです。

「いた」とか「いなくなった」って話してるんです。分かんないですよね。

南雲さんが「いた」ときも「いなくなった」ときもお前いなかったもんな。ー津野

海を迎えに来た夏に対して言った津野の台詞です。

一見同じ意味のように見える言葉ですが、「いる」と「いた」、「いない」と「いなくなった」では現在進行形と過去形で全く違う意味を持ちます。

海は現在進行形で水季のことを話してるのではなく、過去にしっかり水季が「いた」、「生きていた」という事実を大切にしているんですね。

最後は感情が高ぶった津野でしたが、津野の言葉に夏はこれまで海に伝えてきた自分の言葉を思い出して、大きな衝撃を受けた様子でした。

でも一緒にいたことは、なかったことにならないよ。

いなくなるの。

でも一緒にいたことは、なかったことにならないよ。-水季

海に自分が死んで、いずれいなくなることを伝えた水季。

「いなくならないって言った」と嫌がる海に対してかけた水季の言葉です。

「一緒にいた事実は、なかったことにならない」。水季がいなくなった後も、この言葉を支えに海は頑張って生きてきたんですね。

「ママが一緒にいた」という事実は海にとってとても大切で、心のより所なんですね。

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なんで大人は死んじゃうこと「なくなる」って言うの?

なんで大人は死んじゃうこと「なくなる」って言うの?いなくなるから?

だから死んじゃった人のこと、「いないいない」って言うの?-海

水季のことを「亡くなった」と言う夏に対して、疑問を持つ海の言葉です。

「亡くなる」と言う言葉は、「死ぬ」の尊敬語として使われますが、子供にとってはまだ理解が難しい言葉です。

単純に「いなくなる」と捉えてしまっても無理はありません。

「いる」「いない」の話をしているわけではない海にとって、大人が言う「亡くなる」と言う言葉は前からずっと引っかかっていたようですね。

みんながさみしいの海のせい?

みんながさみしいの海のせい?

海、最初からいなければよかった?ー海

夏と弥生が別れたことや、夏と2人で暮らすことで祖父母がさみしくしてること、津野も遠くなって会えなくなってさみしくしてることを感じ、

「自分のせいでみんなが寂しい思いをしている」と責任を感じてしまっていたのでしょうか。

ついに「自分が最初からいなければよかったのではないか」と思ってしまったんですね。

物わかりが良く、大人に気を遣ってしまう海ならではの考えに、胸が締め付けられる思いでした。

海、ママとずっと一緒にいたもん。いなかったの夏くんじゃん!

ママもさみしそうだった。ママいたのになんで一緒にいてくれなかったの?

まだパパじゃなかったから?

何でママいたときパパになってくれなかったの?

何で2人でって言うの?何でママいないって言うの?

海、ママとずっと一緒にいたもん。いなかったの夏くんじゃん!ー海

生まれたときから夏がいなかった環境で育った海。パパがいたことがないので、水季と2人の生活に寂しさはありませんでした。

しかし、水季がいない夏との生活は、ママがいたことを経験している海にとって寂しかったんですよね。

水季と海と、初めから一緒にいてくれなかった夏に対して、思っていた疑問を正直にぶつけた海の言葉です。

今回は「いる」「いない」「いた」「いなくなった」という言葉がたくさん出てきて、水季と一緒にいた海と、いなかった夏の大きなズレがあからさまになった回でした。

海と夏のこのズレが収まることはあるのでしょうか。次週、いよいよ最終回を迎えます。

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最終話

海のはじまり 最終話
引用:X

お箸持つ元気がなかったらおにぎり食べるの。

お箸持つ元気がなかったらおにぎり食べるの。

食べなきゃダメ。生きていかなきゃいけないから。ー朱音

夏の家に帰らないと言って南雲家で寝た海ですが、朝夏がいないことに落ち込み、食欲がない海にかけた朱音の言葉です。

水季が死んでしまった日も、海と生きていかなければならないから、おにぎりにして食べたことも伝えていました。

「食べること=生きること」です。当たり前だけど、大切な行動ですね。

だから、いたって事実は大切にしようと思ったの。

お腹の子がいなくなった時、さみしくなっちゃってね。

頑張って忘れようとしたらもっとさみしくなった。

だから、いたって事実は大切にしようと思ったの。

忘れなくていいって思うと、安心して忘れる時間が作れたの。ー弥生

海からの伝言を夏に伝えた時の弥生の言葉です。

海は「ママが生きている時、パパはいなかったけど夏の話をたくさんしてくれたことで、海は夏を好きになった」と言っています。

弥生もお腹の子をおろした後、「お腹にいた」という事実は大切にし、お墓を作ったりエコー写真を残したりしていたことを、海の言葉で思い出したようです。

水季も弥生も、「大切な存在がいた」という事実を忘れずに生きていたことが共通点でした。

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ママいたよね。うん、いたよ。

ママいたよね。ー海

うん、いたよ。ー夏

「ママはもういない」と言われ続け、いたことを否定されたと思い込んでいた海。

夏が無理をしていただけで、水季がいなくなったことを寂しく思っていることが分かり、海の心も少し穏やかになったようです。

海の指輪を見て、夏が水季と付き合っている時に付けていたことを教えると、「ママがいた」という事実をようやく認めてもらえたようで、嬉しそうに夏に確認した海でした。

健康でいてね。

健康でいてね。

あなたが海にご飯食べさせるために、健康でいて。-朱音

お昼ご飯におにぎりを夏に渡した時の朱音の言葉です。

水季を病気で亡くした朱音にとっては、健康が一番大切であることを心から強く思っています。

生きることは食べる事。

冒頭の海との会話や、ゆき子が食欲のない夏に「食べな」と夏の好物を食べさせたり、弥生がコロッケを作って食べたりするなど、食に関するシーンが印象的でした。

助けてくれる人も多いんで。

2人は大変ですけど・・・。助けてくれる人も多いんで。ー夏

夏が急遽仕事になり、初めは海1人で留守番をさせるか迷っていましたが、「海に慣れている人に甘えよう」と津野に連絡し、海を預かってもらう事に。

その後、次々に弥生、大和が海を見るためにやってきました。

夏自身も、父親がいなくなって寂しかった時期がありましたが、ゆき子が周りの友達や親に甘えることを始めてから、寂しくなくなったと話していました。

「親だからといって、1人で見なければいけない」と思う事はないんですよね。

大変な時は周りに頼って、助けを求めていいのです。おかげで海も寂しい気持ちにならずに過ごすことが出来ました。

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私が楽しいかどうかは私が決めます。

私が楽しいかどうかは私が決めます。

面白い話聞きたくて付き合ってません。

でも横にいて眠たくなるくらい心地いいです。

それは私の”楽しい”なのでお構いなく。ー弥生

夏と付き合いたての時の夢を見た弥生。

「自分といて楽しくないですよね。面白い話出来ないし・・。」と一緒にいるときに弥生が寝てしまったことで、「楽しませられていない」と感じた夏に対してかけた弥生の言葉です。

確かに、「楽しいか、楽しくないか」という感情はその人にしか分かりません。

自分の勝手な思い込みで、「困っているかな」「気を遣わせたかな」と感じてしまう事って、たくさんありますよね。

でもそれを決めるのは自分ではありません。

周りの気持ちを余計に考えすぎなくても良い、ということを教えてくれているような気がします。

親から子供への一番の愛情って選択肢をあげることだと思う。

親から子供への一番の愛情って選択肢をあげることだと思う。

海には自分の足で自分の選んだ道を進んでほしい。

夏君には海の大きくなっていく足跡を、後ろから見守ってほしいです。ー水季

海の父親になると決めた夏に対して宛てた、水季からの手紙です。

子供の選択肢は、実はとても大切な発達の1つでもあります。

全て親や周りの大人が決めてしまうと、子供は自分で考えて選ぶことが出来なくなってしまうんですね。

自分で決められないから受け身になったり、人に決められたからと人のせいにしてしまうようになってしまうのです。

子供が決められないときは一緒に悩み、選んだ道を見守っていくことが親の愛情であると水季は言います。

第1話の冒頭シーンで、「行きたいところ行きな」と後ろから見守りながら、海に声をかけた水季の姿とリンクしますね。

海はどこから始まってるか分かりますか?

追伸

海はどこから始まってるか分かりますか?

海に聞かれて「水があるところかな」と曖昧な答えしかできませんでした。

始まりは曖昧で終わりはきっとない。

今までいなかった夏くんは、いつからか海のパパになっていて、今そこにいない私はいなくなっても海のママです。

父親らしいことなんて出来なくていいよ。ただ一緒にいて。

いつかいなくなっても、一緒にいたことが幸せだったと思えるように。-水季

手紙の裏に書いてあった水季の言葉です。

まさしく、このドラマのタイトルである「海のはじまり」に繋がる言葉です。

このドラマのテーマでもあった、「人はいつ親になるのか」。

始まりは曖昧で、終わりはきっとない。いつからか父親、母親になってその事実はいなくなっても永遠に変わらないんですね。

人間なので、いつかはいなくなってしまいますが、「一緒にいたことが幸せだった。」

「思い出があるから生きていける」と思えるように、今ある環境や周りの人に感謝して、大切に大切に生きていきたいですね。

ゆい
ゆい

「海のはじまり」のシナリオブックが発売されますね!

「海のはじまり」シナリオブック 完全版<上>では、作中でカットされた台詞が全て綴られています。

きっと他にもたくさんの名言が記されているはず。

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【海のはじまり】話題の名シーンもご紹介!

海のはじまり 第1話 夏 水季
引用:X

話題になった「海のはじまり」の名シーンをご紹介していきます。

夏と水季の電話のシーン

海のはじまり 夏 電話
引用:X

突然大学を辞めた水季に、夏が電話をするシーンです。そして、いきなり別れを告げた水季。

好きな人が出来たんだよね。その人のこと夏君より好きでずっと一緒に居たいんだよね。

最初は水季の優しさから、嫌われるために言ったかのように思えたセリフですが、水季のいう「好きな人」が、生まれてくる子供のことを指していたことが分かり、切なくて胸が震える名シーンとなりました。

なんらかの病気が判明し、一度はおろそうと考えた命を守ることを決意した水季。

夏のことが大好きだからこそ、迷惑をかけたくない一心で一人で産み、育てる決断をしたのかもしれません。

何も知らない夏の水季に対する困惑、驚き、怒りや心配、不安、落胆、反省などの色々な感情が、表情や声色、間の取り方などから伝わってきて、

胸がぎゅーっと締め付けられるシーンでした。

水季がどのような表情で別れを告げたのか・・・今後の物語で知ることが出来るのでしょうか。

海が夏に抱きつくシーン

海のはじまり 第2話 夏 海

第2話のラストで、外から帰ってきた海が夏を見て、会いに来てくれたことが嬉しくて思わず抱きつくシーンです。

今日ね、学校で色々あった。ー海

・・・ああ。ー夏

聞いて!ー海

ああ・・・。何があったの?ー夏

手洗いうがいしてくる。・・・いてね!そこにいてね。ー海

「聞いて!」というのは、水季がいつも学校で何があったか聞いてくれていたからですね。

自分から「聞いて!」と言ったのに、夏が問いかけると「手洗いうがいしてくる」と言って夏を振り回す様子は、水季の性格そっくりだとネットでも話題になりました。

戻ってきて「いてね!」と念を押す言葉は、第1話でちゃんと後ろからついてきているか不安で振り返る海に、水季が「いるよ」と声をかけたシーンとリンクして泣けた、という声もありました。

小さいながらに、いなくなってしまったママのように、パパである夏までいなくなることに不安を感じて戻ってきたのでしょう。

大和が言った「この人までいなくなったら終わり」という言葉ともリンクしますね。

海が夏に抱きついたシーンで、遺影の水季と親子3人揃ったことで、「さらに号泣した」という声も多く寄せられ、第2話の名シーンとなりました。

海の無邪気な笑顔がまた涙を誘います・・・。私も最後の最後で号泣でした!

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海が初めて涙を流したシーン

夏に「なんで元気なふりしてるの?」

「悲しいなら吐き出さないと」と言われ、それまで蓋をしていた海の感情が露わになったシーンです。

ポロポロと涙を流しながら夏に抱きつく姿は、愛しさが込み上げてきてたまらなかったですね。

ネットでは、海ちゃんが一生懸命我慢していた姿に、涙腺崩壊する方が続出しました。

幼いながらにママがいなくなったことをしっかり理解していて、

周りに気を遣って元気なふりをしていたんだと思うと本当に健気で、つい抱きしめたくなります。

夏が弥生の髪を三つ編みにするシーン

海のはじまり 第5話 夏 弥生 三つ編み
引用:X

第5話の序盤で、海の髪を結ぶ練習として、弥生の髪を三つ編みにするシーンが話題となりました。

髪に触れられたことで、両親のことを打ち明けられた弥生との会話など、2人の間に優しい時間が流れていましたね。

痛くないか気にして緩く編んでしまう所や、ドラマ終盤に熱くないか気にしてドライヤーを離して海の髪を乾かす夏の優しい不器用さなども、「可愛い」と多くの女性の心を掴んだようです。

第5話はこれまでの涙腺崩壊シーンと比べて、少しほっこりするシーンが多かった印象です。

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弥生と水季が繋がる「ご意見ノート」のシーン

海のはじまり 第6話
引用:X

水季が人工中絶をしようと思った病院で、ふと手にとった「ご意見ノート」。

そこには、水季の少し前に人工中絶をした弥生の思いが綴られた言葉がありました。

どの選択をしても、それはあなたの幸せのためです。あなたの幸せを願います。

この言葉に出会ったおかげで、水季は産むことを決断し、巡り巡って海が弥生に出会います。

直接的には会っていない2人ですが、どこかで運命的な繋がりがあったんですね。

SNSでは、弥生と水季の繋がりがあったことに、「運命だったんだね」「弥生さん幸せになって」と多くの声が寄せられていました。

視聴者にしか分かり得ない事実ですが、どうか弥生にも届いてほしいですね・・・!

津野が水季の死を聞いた時の電話のシーン

海のはじまり 第7話 津野 号泣
引用:X

第7話で、朱音からの電話に、荒れる呼吸を整え気持ちを落ち着けながら電話をとった津野。

残念ながら予感が当たり、水季の訃報を聞いた津野はその場で感情を抑えながらも静かに号泣します。

セリフがないのに、息づかいや表情、必死に気持ちを落ち着けようと胸をさする仕草からも本当に水季のことを大切に想っていたことが伝わり、

視聴者からは「号泣・・・」「胸が苦しい」など多くの声が寄せられました。

また、津野役を演じる池松壮亮さんの演技力にも話題が集まり、「セリフなしでも何の電話だったかが分かる池松さんの演技が圧巻だった」と引き込まれる方も多かったようです。

いつも感情を抑えて淡々と語る津野が流す大粒の涙は、胸を締め付けるものがありましたね。

水季の過去を何も知らなかった夏に対して、厳しい物の言い方をしてしまう気持ちも、少しだけ分かる気がします。

池松壮亮さんの演技については、上手い・下手と賛否両論のようです。歴代ドラマや映画から検証してみました。ぜひ合わせてご覧ください↓

駅のホームでの別れのシーン

海のはじまり 第9話 夏
引用:X

第9話のラストで、夏と弥生が別れるシーンです。

「今日が終わるまで」と終電が来るまで手を繋いでいた夏と弥生。

水季の手紙を読んで別れを決めたと話し、嫉妬していたのに水季のことを好きになったと言う弥生。

夏が「やっぱり弥生さんのこと・・・」という言葉を遮って、「パパ頑張れ」とあえて突き放すかのような言葉をかけ、振り返らずに電車に乗って去っていきます。

お互いに好き同士なのに、別れを選択した夏と弥生。

別れた後にそれぞれが涙するシーンは多くの視聴者の胸を締め付けました。

「海のはじまり」の主題歌back numberの歌詞にも大きな注目が集まりましたね。

「海のはじまり」の主題歌back numberの「新しい恋人達に」の歌詞の意味も考察しています↓

名前を書くシーン

海のはじまり 第10話

第10話のラストで、夏が「南雲」と「月岡」どちらの名字が良いか海に聞き、海、水季、夏の3人の名前を書いた時のシーンが話題になりました。

海と水季は「さんずい」、水季と夏は「季節」という共通点があり、家族でお揃いにできる「月岡」の名字を選んだ海。

現実には叶わなかった3人が並んだ名前に、視聴者からは「ジーンときた」「ほっこりした」という声が多く寄せられました。

しかし、3人の共通する名前を見て、「やっぱりここに弥生さんは入れないんだ」「弥生さんには幸せになってほしい」と弥生を思うファンの声も多かったようです。

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海岸で夏が海に「いるよ!」と声をかけるシーン

海のはじまり 最終話
引用:X

最終話のラスト、水季の「追伸」と共に海と夏が海岸を歩くシーンです。

海の後ろを見守りながら歩いていた夏。

ちゃんと付いてきているか不安そうに後ろを振り返る海に、夏が優しく微笑みながら「いるよ!」と答えました。

このシーンは、第1話の冒頭で、水季が海に対して「いるよ!」と言ったシチュエーションと全く同じです。

今はもういない水季に変わって、夏がその役目を果たしていることに、SNSでは「タイトルの伏線回収にスッキリした」「水季の言葉と重なって泣けた」という声が多く寄せられていました。

ゆい
ゆい

初回と最終回で水季が夏になっているところがジーンと来ました。

主題歌もマッチしていて本当に良いシーンでしたね。

「海のはじまり」の主題歌back numberの「新しい恋人達に」の歌詞の意味も考察しています↓

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まとめ:【海のはじまり】名言集全話まとめ!話題の名シーンもご紹介!

今回は、「海のはじまり」の名言や話題の名シーンをご紹介しました。

水季の遺した海と夏をめぐる親子の物語。

2人を取り巻く環境の変化や人間関係など、多くの変化がありましたが、登場人物みんなが優しく、最後まで考えさせられるドラマでしたね。

各回の名言や名シーンを振り返って、その人物に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

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